視力検査が通らないと仕事ができない。鉄道運転士とアシストレンズ。(インタビュー企画)
視力検査が通らないと仕事ができない。
鉄道運転士とアシストレンズ。
インタビュー企画、第七弾は、鉄道会社で現在運転士の指導職をしている太田さんの眼鏡ストーリーをご紹介します。
□今回インタビューをお受け下さった方
名前:太田さん / 年齢:35歳 / 職業:鉄道運転士の指導職
小学5年生から眼鏡をかける。
ラグビー・野球観戦に眼鏡は欠かせない。
- 裸眼時の眼の状態を教えてください。
裸眼の時は乱視と近視ですね。裸眼の視力としては0.1でないと思います。
小学5年生の時から眼鏡をかけていましたが、小学6年生の頃に知人に奨められて以降、24~25年間、実家近くにある眼鏡店にお世話になっています。
私の視力データを残してもらっているので、もう切っても切れない関係で、これからもずっとお世話になると思います。
- 普段はどんな眼鏡を使用していますか?
若い人にも勧めているという、手元の見え方をサポートしてくれるアシストレンズを使用しています。見え方は、レンズの上部(遠くを見る領域)では遠くがしっかりと見え、下部(近くを見る領域)ではわずかに遠くは見えづらいものの手元が見えやすくなるのですが、一般的な遠近両用のレンズとは異なるそうです。
この前まで鉄道運転士でしたので、職業柄、視力検査の時に5mと50cmの2種類の視力検査を年に2回やるのですが、その時にこのレンズが活かせていますね。
今は鉄道運転士の指導やサポートの仕事を基本的にしているのですが、シフトの関係上今でも運転をすることがあり、視力検査に通らないと運転ができなくなってしまうので、眼鏡は必需品です。
- 眼鏡はどのくらいお持ちですか?
眼鏡は、常時使えるものが2本あります。基本は今使っている眼鏡をかけて、もう一つはほとんど予備というか、視力がでないと仕事に影響してしまうので、不具合があった時の予備として使っています。
見えすぎて、小さく見える。
見えすぎて、頭痛が生じた。
- 手元の見え方をサポートするレンズ(アシストレンズ)をかけていると伺いましたが、どんなきっかけで遠く専用の単焦点レンズからそのレンズに替えられたのですか?
小学校からずっと近視用の眼鏡をかけています。社会人になってから「見るには見えるのだけど、小さく見える」とか「ずっと手元を見ていると頭痛がする」という症状が出始めて困っていました。解決策として、ただ度数を弱くするのもダメだと思っていたので、解消方法があるか行きつけの眼鏡店に相談しました。
手元が少し見えやすいアシストレンズをお店で体験。
「これなら疲れないな」と思った。
その時に勧めてもらったのが、「“手元の見え方をサポートする“というアシストレンズ」です。
- 体験してみて、どうでしたか?
店頭で試してみて、「これいいな。疲れないな。」と思って、1本作ってもらいました。それからはこのレンズじゃないと落ち着かないというか、慣れてしまって外せなくなりました。
やっぱり普通の単焦点の眼鏡との違いは体験してみないとわからないかもしれないですね。『遠近両用レンズはまだ早いと思うけれど、わずかでも手元の見え方が気になっている方』は体験してみるといいと思いますね。
いきつけの眼鏡店の体験コーナーで実際に新聞や雑誌の文字などを読む体験をしてみて、「こんなにラクになるのか」と実感しました。
乗客の安全を守るために、
視力検査を通らないと運転できなかった。
- 同業の方で眼鏡をかけている方は多いのでしょうか?
視力は気にされている方が多いです。鉄道運転士は、50cm・5mの各距離で、必ず片眼で0.7、両眼で1.0の視力が無いと運転できないという基準があります。基準を達成するために遠近両用レンズを使用している人もいると思います。僕も仕事柄必要なので、眼鏡はいつも気にしています。
最近はコンタクトをつけている方も多いですが、コンタクトが外れてしまうとか、眼に合わなくてつけられない時があるので、眼鏡は予備として持つように指導しています。
- 運転以外の仕事で眼鏡が活躍するシーンはありますか?
今は鉄道運転士のサポートなどが通常業務なので、運転士向けの教育資料をPCで作成したり、会議の議事録担当をする時などは、手元の見え方をサポートしてくれる今の眼鏡が欠かせないですね。
- 仕事の中で、近くを見るシーンはありますか?
車掌ですと行路表という資料であったり、運転士ですと暗いところを運転するので眼の前の計器灯や、ドアが閉まっているかどうか確認するためのスイッチランプであったり、手元で確認することは結構あります。
スイッチ一つ間違えると、電車内の照明が消えてしまったりすることがあるので、やはり手元が見やすいというのはとても重要です。
- もし、同僚に眼鏡の相談を受けたらどうおすすめしますか?
そうですね。自分の見え方の悩みが他の運転士に共通するかわからないので、なんとも言えませんが、少なくとも「手元がつらいな」と感じたら、それをサポートしてくれるレンズというものがあるんだよ、ということは伝えたいですね。
- どうもありがとうございました。
(J1003U1N-338/2019-10-15)